泣ける話。感動する話。号泣集。 忍者ブログ

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泣ける話

2012/10/20 (Sat)
実話です。
埼玉県川越市のKさん(15)。

両親は学費の高い私立高校の入学に反対だったが、実技が学べる日本航空石川高の魅力は捨てがたい。
「推薦でダメだったら公立高校にする」が 約束だった。

16日午後11時半、JR長岡駅(新潟県)。
新幹線から乗り換える予定だった夜行列車が、折からの大雪で運休になってしまった。

「もう間に合わない」

同時に夢は「終わった」と思った。
母とともに立ちすくむ静かなホームで、涙が止まらなくなった。
泣いている瑠美子さんを母が

「絶対あきらめない」

とたしなめた。


そして、長岡駅を出た母は娘にヒッチハイクを提案した。
瑠美子さんは車が通りかかるたびに傘を振り回して合図。
吹雪の中を約2時間半歩き続けた。

午前4時半、ガソリンスタンドで給油している大型トラックが目に入った。
運転手の男性に駆け寄った。
神戸に行くという運転手は

「金沢までなら」

と乗せてくれた。

「同じ中3の娘がいる」

と言う運転手はヨコヤマと名乗った。
夜が明けるころ、金沢に入った。

「よし、輪島まで 行っちゃる」

とヨコヤマさんが突然、向きを変えた。
母と瑠美子さんが会場に着いたのは午前9時。試験開始のわずか10分前だった。
ヨコヤマさんは

「がんばれよ」

と励まして去って行った。
連絡先は教えてくれなかった。

試験の作文の題は

「私が感動したこと」

大反対しながらも懸命に励ましてくれた母のこと。
遠回りして会場まで送ってくれたヨコヤマさんのこと。

「人の優しさにふれることができ、感動、感謝、他にも色々と感じることができ、良かった」

と懸命に書き上げた。

後日、合格通知が届いた。
真っ先にヨコヤマさんに知らせたかったが、連絡先はわからない。
瑠美子さんは「感謝の気持ちを周りの人に少しずつ返していきたい」と思っている。

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泣ける話

2012/10/16 (Tue)
小学生のとき、少し足し算、引き算の計算や、会話のテンポが少し遅いA君がいた。 
でも、絵が上手な子だった。 
彼は、よく空の絵を描いた。
抜けるような色遣いには、子供心に驚嘆した。 

担任のN先生は算数の時間、解けないと分かっているのに答えをその子に聞く。 
冷や汗をかきながら、指を使って、ええと・ええと・と答えを出そうとする姿を周りの子供は笑う。
N先生は答えが出るまで、しつこく何度も言わせた。 
私はN先生が大嫌いだった。 

クラスもいつしか代わり、私たちが小学6年生になる前、N先生は違う学校へ転任することになったので、
全校集会で先生のお別れ会をやることになった。
生徒代表でお別れの言葉を言う人が必要になった。
先生に一番世話をやかせたのだから、A君が言え、と言い出したお馬鹿さんがいた。
お別れ会で一人立たされて、どもる姿を期待したのだ。 

私は、A君の言葉を忘れない。 

「ぼくを、普通の子と一緒に勉強させてくれて、ありがとうございました」 

A君の感謝の言葉は10分以上にも及ぶ。
水彩絵の具の色の使い方を教えてくれたこと。
放課後つきっきりでそろばんを勉強させてくれたこと。 
その間、おしゃべりをする子供はいませんでした。
N先生がぶるぶる震えながら、嗚咽をくいしばる声が、体育館に響いただけでした。 

昨日、デパートのポストカードなどに美しい水彩画と、A君のサインを発見いたしました。 

N先生は今、僻地で小学校で校長先生をしております。 
先生は教員が少なく、子供達が家から2時間ほどかけて登校しなければならないような 
過疎地へ自ら望んで赴任されました。 

N先生のお家には、毎年夏にA君から絵が届くそうです。
A君はその後公立中高を経て、美大に進学しました。
お別れ会でのN先生の挨拶が思い浮かびます。 

「A君の絵は、ユトリロの絵に似ているんですよ。
みんなはもしかしたら、 見たこと無いかもしれない。
ユトリロっていう、フランスの人でね、街や 風景をたくさん描いた人なんだけど。
空が、綺麗なんだよ。 
A君は、その才能の代わりに、他の持ち物がみんなと比べて少ない。 
だけど、決して取り戻せない物ではないのです。
そして、A君は それを一生懸命自分のものにしようしています。
これは、簡単なことじゃありません!」 

A君は、空を描いた絵を送るそうです。
その空はN先生が作り方を教えた、
美しいエメラルドグリーンだそうです。 

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