先日、父を亡くした。
早くから癌の告知を受け、
父には悪いが驚きも悲しみも半減だった。
でも危篤の一報で病院に行き、
泣き崩れる母の姿に涙が出た。
じいちゃん子だった我が子(涼)が握る父の手に、
また涙がでる。
まだ死を理解できる年じゃない。
涼に説明もできず…。
葬式の時も棺に花をいれる際、
父に話しかける涼の姿に周りは涙を流す。
『じぃじぃ、じぃじぃ』
と言いながら堅く閉じる目に手をあて、
俺が言わせる『バイバイ』
の言葉の意味も理解出来ず…。
涼は、
『また来るね』
って………。
父にはもう少し生きて貰いたかったけど…。
こればっかりはどうしようもない事で、
残された母には悲しい事だが、
いつか自分にも訪れる事で……。
俺、悲しくないのに涙がでる。
俺…涙が止まらん。
今、死が理解できない涼も、
いつか俺と同じ立場がくる。
その時君も俺と同じ涙を流してくれるかな?
悲しみを越えた涙後に残る、
責任から出る涙。
男が流す涙とは責任の重さを示すもので…。
この先、涼にも与えられる試練である。
涼…。
じいちゃんは死んだもう会えないけど、
お前の【じいちゃん】だ!
夜は明けまた新しい1日ははじまる。
朝はくるんだ!
じいちゃん…
『バイバイ!』
妹は中卒ニートで未成年のくせに煙草を吸っていた。
そして私はよく妹に、
『早く働きなよ恥ずかしいな』
って言ってた。
妹はヘラヘラしながら、
『わかってるよ~』
なんて答える。
そんなある日上司に怒られてイライラしていた。
だから妹に、
『あんたみたいなの見てると本当にムカつく!
消えてほしい!』
なんて暴言を言ってしまった。
その後妹が事故にあったと、
知らせが入った。
急いで病院に行って、
中に入ると妹が吸っていた、
タバコが血で汚れてるのが目に入った。
多分タバコを買いに行って、事故にあったんだと思う。
まだ妹は目を覚まさなくて、
お母さんもお父さんも泣いてた。
助かる見込みは少ない。
って医者に言われてたから…。
でも2週間たったある日
妹が目を覚ました。
私は急いで病院に行った。
妹の病室に入ったら妹が泣いて謝ってきた。
『死ねなくてごめん』
妹は本当に馬鹿で私が、消えて!
なんて言ったのを真に受けてしまっていた。
でも本当の馬鹿は私だった。
姉のくせに妹を傷つけて自殺にまで追いやってしまった。
そんな事を思って私は泣きながら妹にいっぱい謝った。
妹も泣いて二人して病室で泣いていた。
そんな大切な妹は今月やっと働きます。